慢性腎臓病(CKD)とは?初期症状・原因・治療を解説

健康診断で「eGFRが低い」「クレアチニンが高い」「尿蛋白が出ている」と指摘されたことはありませんか? 
こうした検査結果の異常は、慢性腎臓病(CKD)のサインである可能性があります。 

慢性腎臓病は、腎臓の働きが低下した状態や腎臓に何らかの障害がある状態が長く続く病気です。初期には自覚症状がほとんどないことも多いため、健康診断などの検査結果から早めに腎臓の変化に気づくことが大切です。 
今回は、慢性腎臓病とはどのような病気なのか、初期症状や原因、検査、治療についてわかりやすく解説します。 

慢性腎臓病(CKD)とは? 

慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)とは、腎臓の障害や腎機能の低下が3か月以上続いている状態の総称です。

具体的には、

  • 蛋白尿など、腎臓に何らかの障害がある
  • eGFRが60mL/分/1.73㎡未満まで低下している

といった状態のいずれか、または両方が3か月以上続く場合に慢性腎臓病と診断されます。

慢性腎臓病は特定のひとつの病気を指す名称ではありません。糖尿病や高血圧、慢性糸球体腎炎など、さまざまな原因によって腎臓の働きが慢性的に低下した状態を広く含みます。
日本腎臓学会では、日本の成人のおよそ5人に1人が慢性腎臓病に該当するとされています。

身近な病気である一方、初期には自覚症状がほとんどないことも多いため、健康診断などで早期に発見することが重要です。

慢性腎臓病の初期症状は? 

慢性腎臓病の大きな特徴のひとつが、初期にはほとんど自覚症状がないことです。
腎機能がある程度低下しても症状を感じないことがあり、「体調が悪くないから大丈夫」とは限りません。

病気が進行すると、

  • むくみ
  • 疲れやすい、だるい
  • 息切れ
  • 夜間に尿へ行く回数が増える
  • 食欲が低下する
  • 貧血
  • 血圧が高くなる

などの症状が現れることがあります。
ただし、このような症状が現れる頃には腎機能がかなり低下している場合もあります。
そのため、症状の有無ではなく、尿検査や血液検査で腎臓の状態を確認することが早期発見につながります。

慢性腎臓病(CKD)の主な原因

慢性腎臓病の原因はひとつではありません。
代表的なものには、

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 慢性糸球体腎炎などの腎臓病
  • 加齢
  • 肥満やメタボリックシンドローム
  • 喫煙
  • 高尿酸血症
  • 遺伝性の腎疾患

などがあります。
特に糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、腎臓に長期間負担をかけることで慢性腎臓病につながることがあります。

「血糖値が高い」「血圧が高い」という状態と腎臓は、一見すると関係がないように感じるかもしれません。

しかし、腎臓には非常に細い血管が集まっているため、高血糖や高血圧による血管への負担が続くと、少しずつ腎機能が低下することがあります。

慢性腎臓病はどのような検査でわかる? 

慢性腎臓病を調べるうえで重要なのが、主に「血液検査」と「尿検査」です。

血液検査
血液検査では「クレアチニン」という数値を確認します。
クレアチニンは筋肉から作られる老廃物で、通常は腎臓から尿として排泄されます。
腎臓の働きが低下すると血液中にクレアチニンがたまり、数値が高くなることがあります。
また、クレアチニン値や年齢、性別などから計算される「eGFR(推算糸球体ろ過量)」も、腎機能を確認する重要な指標です。
eGFRは、腎臓がどの程度血液をろ過する力を持っているのかを推定する数値で、数値が低いほど腎機能が低下していることを示します。

尿検査
慢性腎臓病の早期発見には尿検査も重要です。
特に「蛋白尿」は、腎臓の糸球体に障害が起きている可能性を示す重要なサインです。

血液検査のeGFRが正常範囲に近くても、蛋白尿が続いている場合には慢性腎臓病に該当することがあります。
そのため、腎臓の状態はeGFRだけではなく、血液検査と尿検査を組み合わせて評価することが大切です。

慢性腎臓病を放置するとどうなる?

慢性腎臓病が進行すると、腎臓のろ過能力が徐々に低下し、体内の老廃物や余分な水分を十分に排出できなくなることがあります。

さらに腎機能が低下すると、末期腎不全となり、透析治療や腎移植などの腎代替療法が必要になる場合があります。

また慢性腎臓病は、腎臓だけの問題ではありません。
慢性腎臓病がある方は、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患を発症するリスクも高くなることが知られています。
そのため、腎機能の低下をできるだけ早く発見し、進行を抑えることが重要です。

慢性腎臓病(CKD)の治療

慢性腎臓病の治療は、腎機能の状態や原因となっている病気によって異なります。
基本となるのは、腎臓にかかる負担を減らし、腎機能の低下をできるだけ抑えることです。
主に、

  • 血圧の管理
  • 血糖値の管理
  • 適切な食事療法
  • 塩分の摂りすぎを防ぐ
  • 適度な運動
  • 禁煙
  • 適正体重の維持
  • 必要に応じた薬物療法

などを行います。
食事療法については、腎機能の状態によって塩分や蛋白質、カリウムなどの調整が必要になる場合があります。
自己判断で極端な食事制限をすると、必要な栄養まで不足する可能性があるため、医師や管理栄養士などと相談しながら進めることが大切です。

こんな検査結果を指摘されたら腎臓内科へ 

健康診断などで、

  • eGFRが低い
  • クレアチニンが高い
  • 尿蛋白が陽性だった
  • 尿潜血を指摘された
  • 腎機能の数値が以前より悪くなっている

といった結果が出た場合には、一度腎臓内科で詳しく調べることをおすすめします。
一度の検査結果だけで慢性腎臓病と診断されるとは限りませんが、以前の検査結果と比較しながら、腎機能の変化を確認することが重要です。
特に糖尿病や高血圧などがある方は、腎機能に変化がないか定期的に確認していきましょう。

大分で腎臓病・慢性腎臓病について気になる方は松山医院大分腎臓内科へ 

松山医院大分腎臓内科では、腎臓内科の専門外来を設け、慢性腎臓病(CKD)をはじめとする腎臓疾患の診療を行っています。

「健康診断でeGFRが低いと言われた」
「クレアチニンが高くなってきた」
「尿蛋白を指摘された」
「腎臓の数値が悪いと言われたけれど、何をすればよいかわからない」

といった場合もご相談ください。

腎臓病は、自覚症状がない早い段階から腎機能の状態を把握し、原因や進行リスクに応じた管理を行うことが大切です。

当院では、血液検査や尿検査、これまでの検査結果、糖尿病・高血圧などの基礎疾患や生活習慣なども含めて総合的に腎臓の状態を評価し、必要な検査や治療をご案内します。
健康診断などで腎機能の異常を指摘された方は、症状がない場合でも一度腎臓内科へご相談ください。

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